企画・準備 TEMPLATE
イベント準備物リスト
そもそも何を用意するのか。企画から撤収後までに必要になるものを、時期順に並べた棚卸しリスト。
# イベント準備物リスト イベント名: ▶ / 開催日: ▶ / 最終更新: ▶ / 作成者: ▶ ▶ が付いているところが、あなたの埋める欄です。チェックボックスは、そろったら印を付ける欄。表の中の □ は手で塗ってください。 解説の文章は、埋め終わって関係者に配るときに削ってOKです。 ## 0. このリストの使い方 「イベントをやることになった。で、何を用意すればいいんだろう」。最初に手が止まるのは、たいていここ。 このリストが受け持つのは、そんな最初の棚卸し。当日の進行や現場のオペレーションは別紙の[イベント運営マニュアル](/templates/event-manual/)にまとまっているので、こちらはそこに入る前に、何をそろえる必要があるかを時期順に並べています。 ### 読み方 - 上から順に埋めていくものではありません。まず全体を眺めて、自分のイベントに要る行を選ぶ。選ぶ判断そのものが企画になります - 要らないと判断した行は、消すより「今回は不要」と理由を書き残すほうが安全です。あとで見た人が、検討した結果なのか見落としなのか分かります。とくに許認可・保険・個人情報の行は消さない - 各項目には「いつまでに」「誰が」を書く欄があります。物の名前だけ並べても動かないので、この2つはセットで埋めます - 「まだ決まっていない」も立派な回答です。決まっていない欄に印をつけておくと、次の打ち合わせの議題がそのまま出来上がります ### 規模による足し引き 全部が全部、どのイベントにも必要なわけではありません。目安として。 - **〜30人・会議室・司会なし**: 1〜4章と、7章の持ち物だけで足ります - **〜200人・ホール・司会あり**: 全章に目を通す。5章の外部発注と9章の体制が効いてきます - **数百人〜・複数トラック・スポンサーあり**: 全章。特に5章の発注は、リードタイムが読めないものから先に押さえる ### 最初に決める3つ 物の話に入る前に、ここだけは先に決めておきます。ここが空白のままだと、あとの判断が全部あとで覆る。ここで書いた文は、[運営マニュアル](/templates/event-manual/)の「この場は、何のための場か」にそのまま転記して使えます。 - このイベントは何のための場か(一文で) ▶ - 終わったとき、どうなっていたら成功か ▶ - 誰が最終判断をするか ▶ --- ## 1. 企画 日付と会場が決まらないと、ほぼすべての発注が止まる。ここが最優先です。 | 準備物 | いつまでに | 担当 | 状態 | | --- | --- | --- | --- | | 開催日(候補日と、確定日) | ▶ | ▶ | □ | | 会場の仮おさえ | ▶ | ▶ | □ | | 会場の下見 | ▶ | ▶ | □ | | 会場の本契約・支払い | ▶ | ▶ | □ | | 予算(総額と、内訳の枠) | ▶ | ▶ | □ | | 想定参加者数(目標と、損益分岐) | ▶ | ▶ | □ | | イベント名(正式表記・英語表記) | ▶ | ▶ | □ | | 参加費(無料/有料・価格帯) | ▶ | ▶ | □ | | 主催・共催・後援の並び | ▶ | ▶ | □ | ### 決めておくこと - 日付は、裏取りしてから確定する。同業のイベント・大型連休・決算期・近隣の大規模催事と重なっていないか、会場を仮おさえした段階で一度検索します - 会場は、契約前に下見に行く。図面と実物は違います。搬入口・エレベーターの寸法・電源の口数・Wi-Fiの実効速度は、行かないと分かりません - 予算は、枠だけ先に切る。「会場◯・制作◯・人件費◯・予備費◯」の粒度で構いません。予備費を取っていない予算は、途中で足りなくなります - キャンセルポリシー(会場側の解約規定・いつから何%かかるか)を契約時に確認しておく ## 2. 会場 契約時か、遅くとも下見のときに確認しておく項目です。ここを詰めずに進めると、当日「できないと思わなかった」が出ます。 - [ ] 入館できる時刻/退館しなければいけない時刻(ここは厳守。撤収の逆算はここが起点) - [ ] 搬入口の場所・車両を停められるか・台車の有無 - [ ] エレベーターの寸法と耐荷重(大きい什器や看板を運ぶなら必須) - [ ] 電源の口数と容量 - [ ] Wi-Fi(SSID・同時接続数・参加者に開放できるか) - [ ] 看板・掲示物を貼っていい場所(貼れない壁がある会場は多いです) - [ ] 音量の制限(近隣・上下階への配慮が要るか) - [ ] 飲食の可否(持ち込み可否・アルコール・ケータリング業者の指定があるか) - [ ] ゴミの扱い(会場で引き取るか、持ち帰りか。分別の区分) - [ ] 控室として使える部屋(登壇者用・スタッフ用。別料金かどうか) - [ ] 会場側の当日担当者と連絡先 ### 届出が要るかもしれないもの 企画段階で確認しておきたい項目です。気づくのが遅いと、期限に間に合いません。要否も期限も、自治体・会場・催しの中身によって変わります。当てはまりそうなものは、早めに窓口へ問い合わせてください。 - 火気器具・発電機を使う → 管轄の消防署に、火災予防条例上の届出と消火器の要否を確認 - 食品を提供する(屋外の出店・ケータリングを含む) → 管轄の保健所に、営業許可・届出と出せる食品の範囲を確認。消防への届出とは別の手続き - 道路を使う → 管轄の警察署に道路使用許可、道路管理者に道路占用許可。両方必要になる場合がある - 公園を使う → 公園の管理者に、催しの許可・占用・施設利用のどれにあたるかを確認 - 音楽を演奏・再生・配信・収録する → 楽曲の管理先と利用方法を確認し、必要ならJASRAC等へ事前手続き。会場が包括契約を結んでいても、今回の使い方まで含むとはかぎらないので、そこも会場に聞く - 酒類を出す → その場で注いで飲んでもらうのか、未開封のまま持ち帰り販売するのかを整理する。後者は所轄の税務署に免許の要否を確認 ## 3. 中身(プログラム) - [ ] タイムテーブル(何時に何をやるか) - [ ] 登壇者への打診 - [ ] 承諾の確認(日時・謝礼の条件を含む) - [ ] 氏名・肩書きの正式表記の確認 - [ ] 登壇者への依頼書(日時・場所・時間・謝礼・当日の流れ・撮影の可否を書いたもの) - [ ] 登壇者のプロフィール文と顔写真(サイズと形式を指定して依頼する) - [ ] 登壇資料の提出期限と提出先 - [ ] セッションのタイトルと概要(サイトに載せる文言) - [ ] 懇親会をやるか(やるなら会場・飲食・費用・申込方法) ### 決めておくこと - 登壇者の名前の読み方を、本人に確認する。当日いちばん事故るところです - 肩書きの正式表記も本人確認。会社名の「株式会社」が前か後ろかまで - 謝礼・お車代の金額と、渡し方(当日現金か、後日振込か)を先に決める。個人へ払う講演料・出演料は源泉徴収の対象になることがあり、「謝礼」「お車代」という名目にしても変わりません。支払先が個人か法人かで扱いが分かれるので、払う前に経理か税理士に確認しておく - 登壇者に事前に渡すもの一式(会場図・集合時間・控室の場所・進行台本)をいつ送るか ## 4. 集客まわり 人が集まらないと、他の準備が生きません。ここは早めに立ち上げます。 - [ ] 告知サイト・申込ページ(何を書くか・いつ公開するか) - [ ] 申込フォーム(取る項目を決める。多いと離脱します) - [ ] 決済手段(有料の場合。手数料と入金サイクルも確認) - [ ] キービジュアル・バナー(サイト用・SNS用・OGP画像) - [ ] 告知文(SNS用・メール用・プレスリリース用で長さを変えて用意) - [ ] 告知のスケジュール(いつ・どこで・何回出すか) - [ ] 案内を送るリスト(過去参加者・関係者・登壇者に配る紹介用の文面) - [ ] プレスリリースを出すか(出すなら配信先と配信日) - [ ] ハッシュタグ ### 決めておくこと - 告知は1回では届きません。同じ人が数日のあいだに2〜3回見て、はじめて「行こう」になる。1回出して反応がないことを、失敗と判断しない - 登壇者・関係者が自分から発信したくなる素材(告知画像・文面のひな形)を、こちらから配る。「拡散お願いします」だけでは動けません - 申込が伸びない時期は、必ず一度は来るもの。そのとき何をするかを先に決めておく(追加の情報公開か、締切の設定か) - 申込ページに、当日のルール(撮影可否・キャンセル規定・問い合わせ先)を書いておく ## 5. 外部発注 **発注は、納期から逆算します。** ここが遅れると、他をどれだけ頑張っても間に合いません。要るものだけ残してください。サイズ・色・仕様など、数量以外の指定は「何を」の欄に書き足しておく。 ### 頼むとき | 何を | 発注先 | 数量 | 見積 | 発注期限 | | --- | --- | --- | --- | --- | | 印刷(看板・バナー) | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ | | 印刷(チラシ・パンフ) | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ | | 名札・ストラップ | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ | | ノベルティ・記念品 | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ | | 音響・映像(機材レンタル・オペレーター) | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ | | 配信業者(オンライン配信をするなら) | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ | | 撮影(カメラマン・ビデオ) | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ | | ケータリング・飲食 | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ | | 什器レンタル(机・椅子・パーテーション) | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ | | デザイン(KV・バナー・スライド) | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ | | 警備・誘導 | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ | | 手話通訳・字幕・多言語通訳 | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ | | 保険(イベント保険) | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ | ### 受け取るとき 納品の「日」だけでなく「どこに届くか」「誰が受け取るか」まで埋めておくと、当日の朝に荷物を探さずに済みます。 | 何を | 納品日 | 納品先 | 受取担当 | 確認 | | --- | --- | --- | --- | --- | | 印刷(看板・バナー) | ▶ | ▶ | ▶ | □ | | 印刷(チラシ・パンフ) | ▶ | ▶ | ▶ | □ | | 名札・ストラップ | ▶ | ▶ | ▶ | □ | | ノベルティ・記念品 | ▶ | ▶ | ▶ | □ | | 音響・映像(機材レンタル・オペレーター) | ▶ | ▶ | ▶ | □ | | 配信業者(オンライン配信をするなら) | ▶ | ▶ | ▶ | □ | | 撮影(カメラマン・ビデオ) | ▶ | ▶ | ▶ | □ | | ケータリング・飲食 | ▶ | ▶ | ▶ | □ | | 什器レンタル(机・椅子・パーテーション) | ▶ | ▶ | ▶ | □ | | デザイン(KV・バナー・スライド) | ▶ | ▶ | ▶ | □ | | 警備・誘導 | ▶ | ▶ | ▶ | □ | | 手話通訳・字幕・多言語通訳 | ▶ | ▶ | ▶ | □ | | 保険(イベント保険) | ▶ | ▶ | ▶ | □ | ### 発注のときに確認すること - 納品は「日」と「場所」をセットで決める。会場に直送できるか、事前に受け取れる場所があるか。会場は前日以前の荷物を預かってくれないことが多いです - 看板やバナーは、修正が入る前提でスケジュールを組む。データ入稿の締切と、刷り上がりの日は別 - 印刷物は、誰か2人以上で校正する。日付・会場名・登壇者名の誤りは、刷り直しになります - 見積もりは、追加料金が発生する条件(延長・オプション・キャンセル)まで確認しておく ## 6. スポンサー・出展社(ある場合) - [ ] 提供メニューと価格の一覧(プランごとに何を提供するか) - [ ] 申込の締切と入金期日 - [ ] 社名の正式表記・ロゴデータ(形式と解像度を指定して受領) - [ ] ロゴを出す場所のリストと、それぞれの締切 - [ ] 出展社向けの案内書(ブース仕様・搬入方法・当日の連絡先) - [ ] 配送ガイドライン(着荷指定日・送り先・宛名) - [ ] 終了後の報告書のひな形 詳しい進め方は[運営マニュアル](/templates/event-manual/)の「スポンサー・出展社」へ。ここで押さえるのは「何を用意するか」だけ。 ## 7. 当日に持ち込むもの 当日会場に持ち込むもののフルリストは、[運営マニュアル](/templates/event-manual/)の「当日の持ち物」にあります。こちらで挙げるのは、そのうち事前に買う・作る必要があるものだけ。当日になって気づいても間に合わないものです。 ### 買う・借りる(早めに) - [ ] 名札・ネックストラップ(人数分+予備) - [ ] 養生テープ・マスキングテープ・ガムテープ - [ ] 延長コード・電源タップ・変換アダプタ(HDMI/USB-C) - [ ] 予備の電池(マイク用)・モバイルバッテリー - [ ] 救急セット - [ ] ゴミ袋(会場の分別区分ぶん) - [ ] 台車(会場にあるか確認してから) - [ ] トランシーバー(レンタルなら発注が要ります) ### 作る(データを用意して印刷する) - [ ] 案内サイン(受付・トイレ・会場図・順路) - [ ] 進行台本(司会用・技術用) - [ ] 参加者リスト(紙。端末が落ちたときの本体) - [ ] 名札の中身(事前に印刷するか、当日手書きか) - [ ] 投影スライド(開演前の待機画面・幕間・スポンサー紹介) - [ ] アンケートのQRコードを印刷した紙 - [ ] 配布資料 ## 8. デジタルまわり - [ ] 参加者への案内メール(申込直後・前日・当日朝) - [ ] 当日の連絡手段(スタッフ用のチャットグループ) - [ ] アンケートフォーム(当日その場で答えてもらえる長さに) - [ ] 写真・資料の共有先(終了後に参加者へ渡すもの) - [ ] 参加者データの管理(紙・デジタルそれぞれの保管場所・保管期間・アクセスできる人・消し方) - [ ] 申込フォームでの利用目的の明示(何に使うかを、取得する時点で書いておく) - [ ] スポンサーなど第三者にリストを渡すか(渡すなら、提供先・項目・目的を申込時に示して同意を取る) ## 9. 体制 物より先に、人です。ここが足りないと物がそろっていても回りません。 - [ ] 当日必要な人数(受付・誘導・登壇者アテンド・記録・撤収から逆算) - [ ] 誰に頼むか(社内・ボランティア・アルバイト・外部委託) - [ ] 募集と依頼(いつまでに声をかけるか) - [ ] 事前説明会をやるか - [ ] 役割分担表(誰が何を担当し、誰がバックアップか) - [ ] スタッフの服装(Tシャツを配るなら、発注と配布のタイミング) - [ ] 交通費・謝礼の有無と、渡し方 - [ ] スタッフ・登壇者のお弁当(数と、手配先) ### 決めておくこと - バックアップのいない役割を作らない。その人が体調を崩したら止まる役割がどれだけあるか、一度数えてみる - 当日だけ来る人には、準備段階で一度でも関わってもらえないか考える。当日の主体性が変わります ## 10. 終わったあと 終演=終わりではありません。ここまで含めて準備物です。終わってから作ろうとすると、たいてい手が回りません。 - [ ] 参加者へのお礼メール(文面を事前に用意しておく) - [ ] アンケートの集計と共有 - [ ] 写真・動画の整理と共有先 - [ ] スポンサー・登壇者への報告書 - [ ] 精算(請求書の回収・支払い・領収書の整理) - [ ] 振り返りの場(いつ・誰と・何を話すか) - [ ] 次回に残す記録(やったこと・数字・反省点) ### 決めておくこと - お礼と報告は、期限を切る。「落ち着いたら」は来ません。終演後◯日以内、と先に決めておく - 当日の写真は、撮ってほしいカットを事前にカメラマンへ渡す。報告書とレポートで使う絵は、その場でしか撮れません - 振り返りは、記憶が新しいうちに。1週間空くと「まあ、よかったですね」で終わります --- ## 抜けやすいところ 最後に、忘れられがちな項目を並べておきます。心当たりのあるものだけ拾ってください。 - **予備費**/予算に入れていないと、当日の「あ、これ足りない」に対応できません - **保険**/参加者のけが、主催者としての賠償責任、開催中止。この3つは別々の補償です。会場の契約で加入が条件になっていることもあるので、対象者と免責事項まで見ておく - **退館時刻からの逆算**/撤収に何分かかるかを、企画段階で見積もっておく - **スタッフの控室・荷物置き場**/参加者と登壇者の場所は考えるのに、ここが抜けがち - **雨のとき**/屋外の導線、傘立て、濡れた荷物の置き場 - **問い合わせ窓口**/当日の電話番号を誰が持つか。告知ページにも書いておく - **中止の判断基準**/悪天候や災害のとき、いつ・誰が・どう伝えるか - **忘れ物の扱い**/終了後どこに置いて、いつまで保管して、どう連絡を受けるか - **原状復帰**/借りたものを元に戻すのは、いちばん人が減っている時間帯 --- ## 次にやること このリストが半分ほど埋まって、当日の形が見えてきたら、[イベント運営マニュアル](/templates/event-manual/)へ。当日の進行・受付・撤収は、そちらで詰めていきます。 埋めてみて「ここ、どうやってるんだろう」と思ったところがあれば、[番組のおたより](/letter/)で聞いてください。回で取り上げます。 --- このテンプレートは、ポッドキャスト「みんなのイベント楽屋裏」の付録です。自由に使ってください(コピー・改変・社内配布も可)。 https://gakuya-ura.fm/templates/prep-list/
イベント名: ▶ / 開催日: ▶ / 最終更新: ▶ / 作成者: ▶
▶ が付いているところが、あなたの埋める欄です。チェックボックスは、そろったら印を付ける欄。表の中の □ は手で塗ってください。
解説の文章は、埋め終わって関係者に配るときに削ってOKです。
0. このリストの使い方
「イベントをやることになった。で、何を用意すればいいんだろう」。最初に手が止まるのは、たいていここ。
このリストが受け持つのは、そんな最初の棚卸し。当日の進行や現場のオペレーションは別紙のイベント運営マニュアルにまとまっているので、こちらはそこに入る前に、何をそろえる必要があるかを時期順に並べています。
読み方
- 上から順に埋めていくものではありません。まず全体を眺めて、自分のイベントに要る行を選ぶ。選ぶ判断そのものが企画になります
- 要らないと判断した行は、消すより「今回は不要」と理由を書き残すほうが安全です。あとで見た人が、検討した結果なのか見落としなのか分かります。とくに許認可・保険・個人情報の行は消さない
- 各項目には「いつまでに」「誰が」を書く欄があります。物の名前だけ並べても動かないので、この2つはセットで埋めます
- 「まだ決まっていない」も立派な回答です。決まっていない欄に印をつけておくと、次の打ち合わせの議題がそのまま出来上がります
規模による足し引き
全部が全部、どのイベントにも必要なわけではありません。目安として。
- 〜30人・会議室・司会なし: 1〜4章と、7章の持ち物だけで足ります
- 〜200人・ホール・司会あり: 全章に目を通す。5章の外部発注と9章の体制が効いてきます
- 数百人〜・複数トラック・スポンサーあり: 全章。特に5章の発注は、リードタイムが読めないものから先に押さえる
最初に決める3つ
物の話に入る前に、ここだけは先に決めておきます。ここが空白のままだと、あとの判断が全部あとで覆る。ここで書いた文は、運営マニュアルの「この場は、何のための場か」にそのまま転記して使えます。
- このイベントは何のための場か(一文で) ▶
- 終わったとき、どうなっていたら成功か ▶
- 誰が最終判断をするか ▶
1. 企画
日付と会場が決まらないと、ほぼすべての発注が止まる。ここが最優先です。
| 準備物 | いつまでに | 担当 | 状態 |
|---|---|---|---|
| 開催日(候補日と、確定日) | ▶ | ▶ | □ |
| 会場の仮おさえ | ▶ | ▶ | □ |
| 会場の下見 | ▶ | ▶ | □ |
| 会場の本契約・支払い | ▶ | ▶ | □ |
| 予算(総額と、内訳の枠) | ▶ | ▶ | □ |
| 想定参加者数(目標と、損益分岐) | ▶ | ▶ | □ |
| イベント名(正式表記・英語表記) | ▶ | ▶ | □ |
| 参加費(無料/有料・価格帯) | ▶ | ▶ | □ |
| 主催・共催・後援の並び | ▶ | ▶ | □ |
決めておくこと
- 日付は、裏取りしてから確定する。同業のイベント・大型連休・決算期・近隣の大規模催事と重なっていないか、会場を仮おさえした段階で一度検索します
- 会場は、契約前に下見に行く。図面と実物は違います。搬入口・エレベーターの寸法・電源の口数・Wi-Fiの実効速度は、行かないと分かりません
- 予算は、枠だけ先に切る。「会場◯・制作◯・人件費◯・予備費◯」の粒度で構いません。予備費を取っていない予算は、途中で足りなくなります
- キャンセルポリシー(会場側の解約規定・いつから何%かかるか)を契約時に確認しておく
2. 会場
契約時か、遅くとも下見のときに確認しておく項目です。ここを詰めずに進めると、当日「できないと思わなかった」が出ます。
- 入館できる時刻/退館しなければいけない時刻(ここは厳守。撤収の逆算はここが起点)
- 搬入口の場所・車両を停められるか・台車の有無
- エレベーターの寸法と耐荷重(大きい什器や看板を運ぶなら必須)
- 電源の口数と容量
- Wi-Fi(SSID・同時接続数・参加者に開放できるか)
- 看板・掲示物を貼っていい場所(貼れない壁がある会場は多いです)
- 音量の制限(近隣・上下階への配慮が要るか)
- 飲食の可否(持ち込み可否・アルコール・ケータリング業者の指定があるか)
- ゴミの扱い(会場で引き取るか、持ち帰りか。分別の区分)
- 控室として使える部屋(登壇者用・スタッフ用。別料金かどうか)
- 会場側の当日担当者と連絡先
届出が要るかもしれないもの
企画段階で確認しておきたい項目です。気づくのが遅いと、期限に間に合いません。要否も期限も、自治体・会場・催しの中身によって変わります。当てはまりそうなものは、早めに窓口へ問い合わせてください。
- 火気器具・発電機を使う → 管轄の消防署に、火災予防条例上の届出と消火器の要否を確認
- 食品を提供する(屋外の出店・ケータリングを含む) → 管轄の保健所に、営業許可・届出と出せる食品の範囲を確認。消防への届出とは別の手続き
- 道路を使う → 管轄の警察署に道路使用許可、道路管理者に道路占用許可。両方必要になる場合がある
- 公園を使う → 公園の管理者に、催しの許可・占用・施設利用のどれにあたるかを確認
- 音楽を演奏・再生・配信・収録する → 楽曲の管理先と利用方法を確認し、必要ならJASRAC等へ事前手続き。会場が包括契約を結んでいても、今回の使い方まで含むとはかぎらないので、そこも会場に聞く
- 酒類を出す → その場で注いで飲んでもらうのか、未開封のまま持ち帰り販売するのかを整理する。後者は所轄の税務署に免許の要否を確認
3. 中身(プログラム)
- タイムテーブル(何時に何をやるか)
- 登壇者への打診
- 承諾の確認(日時・謝礼の条件を含む)
- 氏名・肩書きの正式表記の確認
- 登壇者への依頼書(日時・場所・時間・謝礼・当日の流れ・撮影の可否を書いたもの)
- 登壇者のプロフィール文と顔写真(サイズと形式を指定して依頼する)
- 登壇資料の提出期限と提出先
- セッションのタイトルと概要(サイトに載せる文言)
- 懇親会をやるか(やるなら会場・飲食・費用・申込方法)
決めておくこと
- 登壇者の名前の読み方を、本人に確認する。当日いちばん事故るところです
- 肩書きの正式表記も本人確認。会社名の「株式会社」が前か後ろかまで
- 謝礼・お車代の金額と、渡し方(当日現金か、後日振込か)を先に決める。個人へ払う講演料・出演料は源泉徴収の対象になることがあり、「謝礼」「お車代」という名目にしても変わりません。支払先が個人か法人かで扱いが分かれるので、払う前に経理か税理士に確認しておく
- 登壇者に事前に渡すもの一式(会場図・集合時間・控室の場所・進行台本)をいつ送るか
4. 集客まわり
人が集まらないと、他の準備が生きません。ここは早めに立ち上げます。
- 告知サイト・申込ページ(何を書くか・いつ公開するか)
- 申込フォーム(取る項目を決める。多いと離脱します)
- 決済手段(有料の場合。手数料と入金サイクルも確認)
- キービジュアル・バナー(サイト用・SNS用・OGP画像)
- 告知文(SNS用・メール用・プレスリリース用で長さを変えて用意)
- 告知のスケジュール(いつ・どこで・何回出すか)
- 案内を送るリスト(過去参加者・関係者・登壇者に配る紹介用の文面)
- プレスリリースを出すか(出すなら配信先と配信日)
- ハッシュタグ
決めておくこと
- 告知は1回では届きません。同じ人が数日のあいだに2〜3回見て、はじめて「行こう」になる。1回出して反応がないことを、失敗と判断しない
- 登壇者・関係者が自分から発信したくなる素材(告知画像・文面のひな形)を、こちらから配る。「拡散お願いします」だけでは動けません
- 申込が伸びない時期は、必ず一度は来るもの。そのとき何をするかを先に決めておく(追加の情報公開か、締切の設定か)
- 申込ページに、当日のルール(撮影可否・キャンセル規定・問い合わせ先)を書いておく
5. 外部発注
発注は、納期から逆算します。 ここが遅れると、他をどれだけ頑張っても間に合いません。要るものだけ残してください。サイズ・色・仕様など、数量以外の指定は「何を」の欄に書き足しておく。
頼むとき
| 何を | 発注先 | 数量 | 見積 | 発注期限 |
|---|---|---|---|---|
| 印刷(看板・バナー) | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ |
| 印刷(チラシ・パンフ) | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ |
| 名札・ストラップ | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ |
| ノベルティ・記念品 | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ |
| 音響・映像(機材レンタル・オペレーター) | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ |
| 配信業者(オンライン配信をするなら) | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ |
| 撮影(カメラマン・ビデオ) | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ |
| ケータリング・飲食 | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ |
| 什器レンタル(机・椅子・パーテーション) | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ |
| デザイン(KV・バナー・スライド) | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ |
| 警備・誘導 | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ |
| 手話通訳・字幕・多言語通訳 | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ |
| 保険(イベント保険) | ▶ | ▶ | ▶ | ▶ |
受け取るとき
納品の「日」だけでなく「どこに届くか」「誰が受け取るか」まで埋めておくと、当日の朝に荷物を探さずに済みます。
| 何を | 納品日 | 納品先 | 受取担当 | 確認 |
|---|---|---|---|---|
| 印刷(看板・バナー) | ▶ | ▶ | ▶ | □ |
| 印刷(チラシ・パンフ) | ▶ | ▶ | ▶ | □ |
| 名札・ストラップ | ▶ | ▶ | ▶ | □ |
| ノベルティ・記念品 | ▶ | ▶ | ▶ | □ |
| 音響・映像(機材レンタル・オペレーター) | ▶ | ▶ | ▶ | □ |
| 配信業者(オンライン配信をするなら) | ▶ | ▶ | ▶ | □ |
| 撮影(カメラマン・ビデオ) | ▶ | ▶ | ▶ | □ |
| ケータリング・飲食 | ▶ | ▶ | ▶ | □ |
| 什器レンタル(机・椅子・パーテーション) | ▶ | ▶ | ▶ | □ |
| デザイン(KV・バナー・スライド) | ▶ | ▶ | ▶ | □ |
| 警備・誘導 | ▶ | ▶ | ▶ | □ |
| 手話通訳・字幕・多言語通訳 | ▶ | ▶ | ▶ | □ |
| 保険(イベント保険) | ▶ | ▶ | ▶ | □ |
発注のときに確認すること
- 納品は「日」と「場所」をセットで決める。会場に直送できるか、事前に受け取れる場所があるか。会場は前日以前の荷物を預かってくれないことが多いです
- 看板やバナーは、修正が入る前提でスケジュールを組む。データ入稿の締切と、刷り上がりの日は別
- 印刷物は、誰か2人以上で校正する。日付・会場名・登壇者名の誤りは、刷り直しになります
- 見積もりは、追加料金が発生する条件(延長・オプション・キャンセル)まで確認しておく
6. スポンサー・出展社(ある場合)
- 提供メニューと価格の一覧(プランごとに何を提供するか)
- 申込の締切と入金期日
- 社名の正式表記・ロゴデータ(形式と解像度を指定して受領)
- ロゴを出す場所のリストと、それぞれの締切
- 出展社向けの案内書(ブース仕様・搬入方法・当日の連絡先)
- 配送ガイドライン(着荷指定日・送り先・宛名)
- 終了後の報告書のひな形
詳しい進め方は運営マニュアルの「スポンサー・出展社」へ。ここで押さえるのは「何を用意するか」だけ。
7. 当日に持ち込むもの
当日会場に持ち込むもののフルリストは、運営マニュアルの「当日の持ち物」にあります。こちらで挙げるのは、そのうち事前に買う・作る必要があるものだけ。当日になって気づいても間に合わないものです。
買う・借りる(早めに)
- 名札・ネックストラップ(人数分+予備)
- 養生テープ・マスキングテープ・ガムテープ
- 延長コード・電源タップ・変換アダプタ(HDMI/USB-C)
- 予備の電池(マイク用)・モバイルバッテリー
- 救急セット
- ゴミ袋(会場の分別区分ぶん)
- 台車(会場にあるか確認してから)
- トランシーバー(レンタルなら発注が要ります)
作る(データを用意して印刷する)
- 案内サイン(受付・トイレ・会場図・順路)
- 進行台本(司会用・技術用)
- 参加者リスト(紙。端末が落ちたときの本体)
- 名札の中身(事前に印刷するか、当日手書きか)
- 投影スライド(開演前の待機画面・幕間・スポンサー紹介)
- アンケートのQRコードを印刷した紙
- 配布資料
8. デジタルまわり
- 参加者への案内メール(申込直後・前日・当日朝)
- 当日の連絡手段(スタッフ用のチャットグループ)
- アンケートフォーム(当日その場で答えてもらえる長さに)
- 写真・資料の共有先(終了後に参加者へ渡すもの)
- 参加者データの管理(紙・デジタルそれぞれの保管場所・保管期間・アクセスできる人・消し方)
- 申込フォームでの利用目的の明示(何に使うかを、取得する時点で書いておく)
- スポンサーなど第三者にリストを渡すか(渡すなら、提供先・項目・目的を申込時に示して同意を取る)
9. 体制
物より先に、人です。ここが足りないと物がそろっていても回りません。
- 当日必要な人数(受付・誘導・登壇者アテンド・記録・撤収から逆算)
- 誰に頼むか(社内・ボランティア・アルバイト・外部委託)
- 募集と依頼(いつまでに声をかけるか)
- 事前説明会をやるか
- 役割分担表(誰が何を担当し、誰がバックアップか)
- スタッフの服装(Tシャツを配るなら、発注と配布のタイミング)
- 交通費・謝礼の有無と、渡し方
- スタッフ・登壇者のお弁当(数と、手配先)
決めておくこと
- バックアップのいない役割を作らない。その人が体調を崩したら止まる役割がどれだけあるか、一度数えてみる
- 当日だけ来る人には、準備段階で一度でも関わってもらえないか考える。当日の主体性が変わります
10. 終わったあと
終演=終わりではありません。ここまで含めて準備物です。終わってから作ろうとすると、たいてい手が回りません。
- 参加者へのお礼メール(文面を事前に用意しておく)
- アンケートの集計と共有
- 写真・動画の整理と共有先
- スポンサー・登壇者への報告書
- 精算(請求書の回収・支払い・領収書の整理)
- 振り返りの場(いつ・誰と・何を話すか)
- 次回に残す記録(やったこと・数字・反省点)
決めておくこと
- お礼と報告は、期限を切る。「落ち着いたら」は来ません。終演後◯日以内、と先に決めておく
- 当日の写真は、撮ってほしいカットを事前にカメラマンへ渡す。報告書とレポートで使う絵は、その場でしか撮れません
- 振り返りは、記憶が新しいうちに。1週間空くと「まあ、よかったですね」で終わります
抜けやすいところ
最後に、忘れられがちな項目を並べておきます。心当たりのあるものだけ拾ってください。
- 予備費/予算に入れていないと、当日の「あ、これ足りない」に対応できません
- 保険/参加者のけが、主催者としての賠償責任、開催中止。この3つは別々の補償です。会場の契約で加入が条件になっていることもあるので、対象者と免責事項まで見ておく
- 退館時刻からの逆算/撤収に何分かかるかを、企画段階で見積もっておく
- スタッフの控室・荷物置き場/参加者と登壇者の場所は考えるのに、ここが抜けがち
- 雨のとき/屋外の導線、傘立て、濡れた荷物の置き場
- 問い合わせ窓口/当日の電話番号を誰が持つか。告知ページにも書いておく
- 中止の判断基準/悪天候や災害のとき、いつ・誰が・どう伝えるか
- 忘れ物の扱い/終了後どこに置いて、いつまで保管して、どう連絡を受けるか
- 原状復帰/借りたものを元に戻すのは、いちばん人が減っている時間帯
次にやること
このリストが半分ほど埋まって、当日の形が見えてきたら、イベント運営マニュアルへ。当日の進行・受付・撤収は、そちらで詰めていきます。
埋めてみて「ここ、どうやってるんだろう」と思ったところがあれば、番組のおたよりで聞いてください。回で取り上げます。
このテンプレートは、ポッドキャスト「みんなのイベント楽屋裏」の付録です。自由に使ってください(コピー・改変・社内配布も可)。 https://gakuya-ura.fm/templates/prep-list/