みんなのイベント楽屋裏

EPISODE #5

組織図は、ホスピタリティから逆算する

・ 44分 ・ 出演: ダイム × 砂流恵介

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今日のパンチライン

「組織図は、ホスピタリティから逆算する。」

あなたの現場ではどうですか?

「うちはこうしてる」「いや、そうじゃない」——1行でもOK。番組で読んで、2人が答えます。

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この回で話したこと

  • 実行委員会は、学級委員会のノリから製作委員会まで
  • イベント運営に必要な機能は、六つ
  • 決めるのは一人でいい。予算は全部見えるようにしておく
  • 外から入るときは、1ヶ月目は何もしない
  • 抜けがちなのは、登壇者の案内と記録係

ショーノート

社長が直々にオファーして登壇してもらうことになった重要人物が、当日受付に到着したのに、誰のお迎えもない。意外と多い、イベントあるあるです。

第5回のテーマは「イベント運営に必要な役割って何ですか?」。実行委員会って、そもそも何なのか。イベント運営に必要な六つの機能。最終決定者は一人でいいのか、予算はどこまで見せるのか。外から入るときに1ヶ月目は何もしない理由、そして初回のイベントで抜けがちな登壇者の案内と記録係まで。今回はダイムが主役の回です。

最後に、2人が立ち返る場所がひとつ決まります。組織図は、やる側の穴埋めではなく、参加者側の「これがないと困る」から逆算する。

この回を記事で読む(note) この回の内容をまとめた記事

トーク全文

実行委員会って、学級委員会みたいなもの

砂流

今回のテーマは「イベント運営に必要な役割って何ですか?」です。

ダイム

初めてイベントを企画する場合って、どういうチームというか機能が必要なんだっけ、というのがそもそもわからないじゃないですか。

コンテンツを決める人がいて、スポンサーと話す人がいて、全体を統括する人がいて、マーケ・PRがいて。会社の組織図と似たような組織図が、イベントでもできあがると思うんですけど。この辺は役割として空くよねとか、この辺はちゃんとしておいた方がいいよねとか、この役割がかぶると後々つらいよねみたいな、あるある話を展開していこうかなと。

砂流

これは大上段から落とした方がいいですよね。小さいところからいったら、いくらでもありそうな気がしてくるんで。

ダイム

そうそう。そこでいくと、よくある話が「実行委員会って何ですか?」みたいな。僕ら会話でよく出しますけど、「実行委員会でやってます」って、あれって何ですか?

砂流

実行委員会はですね、厳密にちゃんとした組織として運営しているところと、そうではないところがあるのですが、一番ラフなやつだと、学級委員会みたいなノリでしょうか。何かイベントとかやるために、体裁上とりまとめないといけないので「委員会」という名前を使っていると。

ラフな学級委員会くらいのノリなので、厳密な規約とかルールとかも定めてなかったり、書面の契約とかなかったり、かなりラフでやっています。

めちゃくちゃちゃんとやっているものの代表例は、アニメとか映画の「製作委員会」でしょうか。あれは、複数の企業が資金を出し合って1つの作品を共同で制作・運営する仕組みなので、ちゃんとした組織になっていますし、しっかり定例MTGなどを重ねて作品に関するあらゆることを決めていきます。

委員会に似たようなものだと、コンソーシアムとかもあります。

ダイム

あとは、一般社団法人とか、なんちゃら協会とかがありますよね。

砂流

なんで委員会形式とかをとっているかというと、一つの会社の利害で動くのか、委員会として動くかで、立ち位置が変わるから、というのが大きな理由でしょうか。

一つの会社がやろうと思うと、どうしても「あの人たちの利益になるんじゃないか」という見え方をしちゃうんですよね。本人たちにそのつもりがなくてもそう見えちゃうから、他の人たちも誘って委員会にする、というのはよくある話だと思います。

イベント運営に必要な機能は、六つ

ダイム

その中で、ファンクションみたいなところでいくと、当日の運営のあれこれを取りまとめる運営チーム。その横にコンテンツチームがいますね。

セッションをやるのかとか、ミートアップをするのかとか。祭りだったら出し物の順番とか、出すものの審査とか。

あとは、一緒にイベントを盛り上げてくれるスポンサーチーム。

あとは、お客さんとか参加者と向き合う、マーケ、PR、CS。この四つあればいいですか? なんか抜けてます?

砂流

あと、当日のスタッフのケアとかですかね。

ダイム

確かに。ボランティアスタッフとか、当日来る会社のメンバーのオンボーディング。人を見る人たちですね。

砂流

あと大きいイベントだと、会場設営系がありますね。本当にプロに任せないといけない。

ダイム

会場の造作だったり、動線だったり。あとはセッションの音量とか。そうすると、
・運営チーム
・コンテンツチーム
・スポンサーチーム
・マーケ、PR、CSチーム
・スタッフのケアチーム
・会場設営チーム
ですかね。

決めるのは、一人でいい

ダイム

大事なのは、どこに穴があきがちか、というところで。

特に、イチ社員がイベントの責任者になったときに、結局それを決めるのは社長なのか、イチ社員なのか、みたいなことが実際にイベントが進み始めると穴になって、「最終決定者って結局誰なんですか?」「誰の意見を聞けばいいんですか?」みたいなことが出てきますね。

砂流

これ、難しいですよね。

ダイム

「みんなで決めていけばいいじゃない」ってなりがちなんですけど。意思決定の最終責任みたいなところって、割と穴が開きがちなんちゃう? と思うんですけど、砂流さんがやっているイベントだとどうですか?

砂流

第4回でお話しした地方自治体インフラAXサミット【※3】のときは、最終決定者は僕でした。

とはいえ、本当の本当の最終意思決定者は社長になると思いますが。ただ僕の場合は、基本的に報連相をしまくっていたので、何か社長が指摘したいこと、気になることがあると、大きな問題になる前に対処できたり、その指摘を汲んだコンテンツなどを足したりできていたので、滞りなく進められました。

なので、チームからしてみると最終決定者は僕という形になります。

※3 地方自治体インフラAXサミット…自治体のインフラ運営にAIをどう活かすかを話し合うイベント。実行委員会形式で運営され、2026年2月18日に開催された。国交省、豊田市長、磐田市長ほかが登壇し、267名が来場した。

ダイム

一旦砂流さんが決めて、報告として上役にも上げていく。決裁とかもそうなんですか? 「動画制作にいくら使います」とか、当日のカメラマンにいくら、とか。

砂流

それも、大きな枠だけ初めに決めてもらって。「たとえば100万なら100万の中に収めてください」って言ってもらって、「その中でやることは、僕がよろしくやらせて」っていうスタンスですね。

基本的には一人が、全体的なものを全部、責任を負うところまで含めてやった方がいいなと思います。二人とかだとややこしくなるんで。

ダイム

僕もそっち派ですね。

予算を、全部見えるようにしておく

砂流

あと僕は、予算とかを全部透明化させるタイプです。Slackのチャンネルを見てもらえれば、予算も見ようと思ったら見れるし、何にいくら払ってるかも見ようと思ったら見れる状態にしてあります。

僕がやりたいようにやってるわけじゃなくて、「この予算の中で工夫をしてこういう内訳でやっています」という内訳は全部見えるので、問題が起きにくいのとクレームもきにくいです。

ダイム

確かに。

砂流

専用チャンネルを作る前に、まず社内に「こういうプロジェクトを進めます」という連絡もしています。「今は立ち上げ期なので、こういう人たちに入ってもらっていて、専用チャンネルを作りました」と。「見たい方はぜひこのチャンネルに入ってください」とという形で、まず始めます。

ダイム

プロジェクトマネージャーのテクニックですね。

砂流

これをやってるかやってないかで、「あいつら何やってんだ」って言われる数が変わると思っています。

外から入るときは、1ヶ月目は何もしない

砂流

ダイムさんは外部から入られることが多いと思うんですけど、どうやっているんですか?

ダイム

見極めます。

僕、店舗事業をやったときがあるんですよ。その時に、アドバイスしてもらったことがあって、それを実践しています。いろんなチェーン店をやっていて、その一店舗に店長として入って、赤字店舗を黒字にしていく役割に、一時なったときがあったんですね。

そのときに言われたのが、1ヶ月目は何もやるなと。3ヶ月で徐々に黒字化していくというミッションがあって、1ヶ月目は何もやるな。2ヶ月目ぐらいから徐々にスタッフと「これがいいんじゃない」って調整していって、3ヶ月目ぐらいから自分で決め始める、みたいなことを言われたんですよ。

砂流

それはなんでですか?

ダイム

すでに土台がある中で、何をしてきたか誰かわからないやつが突っ込まれて、いきなり「あれが違う、これが違う」って言っても、ハレーションするのは当たり前だと。

だから、1ヶ月目はまずその場所に慣れろと。それに対して違和感があることを書き出しておいて、2ヶ月目ぐらいから「なんでこれやってんの?」って聞くと、「いや、なんか前の人がこうやってたんで」とか、よくわからんルールが出てくると。それに対して「こうしちゃえばいいんじゃない?」って言っていくと、徐々に変わっていくと。

砂流

なるほど。

イベントとかプロジェクトに入ったときも一緒で、まず最初は何もやらずに、やり取りとかを見てて。誰がメインで動くか、誰が意思決定しているか。他のチームにこういう人がいるみたいな、なんとなくの相関図を自分の中で作って。

その人のこだわりが強いか、そんなにこだわりがないか、みたいなところも見て。こだわりがなければ、割と行ってもいい。こだわりがあるのであれば、そこは何かしらキーとなる意思決定ポイントがあるので、そこを徐々に探っていって、変えていくなり、一緒にやっていくなりをしてる感じですね。

めっちゃ面白いですね。

ダイム

あんまり最初からワーワー言わずに。割と見ていると、二つに分かれるんですよね。自走を求める組織なのか、上意下達の組織なのか。自走できる組織なのであれば、IVSとかもそうだと思うんですけど、ワーッと入っていくし。上意下達の組織であれば、徐々に徐々に信頼を得ていって、という。

抜けがちなのは、情報ハブと、登壇者の案内と、記録係

砂流

話を戻すと、穴が開きやすいのは。

ダイム

当日のCSは穴が開きやすいですね。来た人のご案内とか登壇者のご案内とか。

企画を決める人と、当日その登壇者が来たときにご案内する人が、大抵一緒なんですけど、企画する人って大抵、本人も当日登壇することが多いんですね。もしくは、運営のボスを兼務しているとか。

そうすると、登壇者が受付に来たときに、どの部屋にご案内して、何時から打ち合わせで、何時に登壇してもらうみたいな、ちゃんとゲストを登壇まで案内する人が、抜けがちです

砂流

抜けがちですね。あと、その登壇者の方が、偉い人だったりもするので、案内係もちゃんとした人が対応しないと粗相になっちゃう可能性もありますよね。

僕は、結構そこは早めに決めます。場合によっては外部の人に手伝ってもらいますね。社長とか役員クラスの方に、「この時間は絶対ここにいてください」「この人のアテンドをよろしくお願いします」「この人が控室に入ったときに、きっとこういう方々がいらっしゃると思うんで、みんなつないでもらっていいですか?」とかを、先にお願いしておく。

ダイム

あるあるなのが、社長が直々に登壇者オファーをしていたのに、その登壇者が来場されたときに社長がいなくて、雰囲気的に微妙になってしまうやつ。

あとが、記録係ですかね。

砂流

記録係は確かに穴ですね。

ダイム

カメラマンどうすんだとか。当日になって「あれ? 誰がカメラ撮んの?」とか、「誰がムービー撮んの?」とか。イベント初期であるあるですね。

砂流

集合写真とかを撮らない、もあるあるですね。集合写真に関しては、僕、noteでもうすごい長いのを書いたことがあるレベルで大切だと思っています。写真がないと、次の年に使えるものがないとか、レポートに使えるものがないとかになるし、集合写真が結局使い勝手良いので。

ダイム

イベント初期でありがちなのが、イベント一発目を成功させることに意識が向きすぎて、仮に成功して二発目をやろうと思ったときに、二発目をブーストする過去実績がないとか、アンケートがないとか、写真がないとか。せっかくこういう人が来たのに、次にやるときのホームページに掲載していいという許可を取ってないとか。抜けがちっすよね、初期。

砂流

僕らは、まずレポートを書いていいかどうかは、すぐ聞いてますね。「これってレポート出していいですか? オープンなイベントなんで大丈夫だと思うんですけど」って。

ダイム

「大丈夫ですよね」って聞きに行くのが大事です。

組織図は、ホスピタリティから逆算する

ダイム

もっと他にもありそう。

砂流

全然あると思いますよ、出そうと思ったら。体制の話をしていけばしていくほど、細かいところがめちゃめちゃ。

多分どこかで立ち返らなきゃいけないのが、ホスピタリティとして必要なものっていう話の部分だと思いますね。

やる側から考えると、自分たちが滞りなくイベントができればいい、穴を埋める話になると思うんで。参加者側から見たときに「これがないと困るよね」を、どこかで考えないと

さっきの登壇の人のケアみたいなのも、自分たちの方向からじゃ見えない話じゃないですか。相手側に立って初めて見える。

ダイム

どうやって会場に行くかわかんないとか、会場に行って誰に受付してもらえばいいかわかんないとか。そもそも何時に行けばいいかわかんないとか。一日まるっといなきゃいけないのか、終わってから、聞いてくれた人たちとの議論タイムがあるのか。

砂流

一回どこかでホスピタリティで考えれば、なんかいけそうな気がしますね。他、なんか「これ喋っときたかった」っていう話あります?

ダイム

いや、僕は今の「組織図とは、ホスピタリティから逆算しろ」が結構パンチラインですね。

砂流

あ、もうパンチラインが決まった!

ダイム

イベントが初めてになればなるほど、やることで精一杯になるじゃないですか。この間話したToDoリストに落とし込んでいって、「あれやって、これやって、これやって」ってなってくると。

自分たちは理解してるけど、参加者側の目線に立ったときに、「このイベントって何をやられて、誰が来て、行った結果どうなるか」みたいな視点って、期が近づけば近づくほど狭まってくるので。

前回のテーマである「テーマが大事である」という話と、「組織図とはホスピタリティから逆算しろ」は、イベントを運営していく上で立ち返らなきゃいけない話だなと。

ぜひ皆さんの話を聞かせていただきたいなと思ってます。

砂流

聞きたいですね、ここら辺マジで。

それでは、また次回の楽屋でお会いしましょう。

今日のパンチライン

「組織図は、ホスピタリティから逆算する。」

聴き終わったら、楽屋にひとこと。

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出演

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ダイム

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砂流恵介

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